2009年01月12日 (月) | 編集 |
今日は成人式だ。しかし、それは僕の番ではなく、一つ年上の人たちの成人式だ。三月生まれの僕はまだ十八歳である。
冬は日が沈むのが早い。午後五時にはもうあたりはすっかり暗かった。駅前には成人式の帰りと見られる人たちがごった返していた。会場からの最寄駅だからというのもあるだろう。東京に比べたらそこまででもないが、普段からそこそこの賑やかさを保っている――僕はその点でこの駅が好きだ――が、今日はそれにも増して華やかだった。すれ違う男性はたいていスーツ姿、少数ではあったが、袴姿の人もいた。女性は見た限り、皆振袖姿だった。黒髪ではなく、茶髪の女性が多かった。この中に僕の知っている人は誰かいるのだろうかと考えたが、この中に僕の会いたい人はいないということも同時に思い浮かんだ。
彼女はどんな格好をして成人式に望んだのかを想像した。駅前にいた一群と同じように振袖姿だろうか。だとしたら、どんな模様のものを着ているのだろう。髪型はお団子ヘアだろうか、ポニーテールだろうか。どんな着物でも、どの髪型でも、彼女は似合うだろうな、と思った。
そんな妄想に耽りながら、スターバックスに入った。わざわざ家から十五分も歩かなければならない駅まで出たのは集中して本を読むためだった。僕は家にいて本を読むのが苦手だ。家にいると母が意味もなく話しかけてくるために本に集中することができないからである。だから、母がいるときにどうしても集中して本を読みたいとき、僕は外にでなければならなかった。
今日中に大学のレポートを書くために何冊か本を読まなければならなかった。だが、集中しよう集中しようと心掛けるたびに、彼女の姿が頭に浮かんだ。イヤホンからは川本真琴が「できないできないできない」と甘い歌声を漏らす。僕はただ黙々と暖かいアールグレイを啜った。
冬は日が沈むのが早い。午後五時にはもうあたりはすっかり暗かった。駅前には成人式の帰りと見られる人たちがごった返していた。会場からの最寄駅だからというのもあるだろう。東京に比べたらそこまででもないが、普段からそこそこの賑やかさを保っている――僕はその点でこの駅が好きだ――が、今日はそれにも増して華やかだった。すれ違う男性はたいていスーツ姿、少数ではあったが、袴姿の人もいた。女性は見た限り、皆振袖姿だった。黒髪ではなく、茶髪の女性が多かった。この中に僕の知っている人は誰かいるのだろうかと考えたが、この中に僕の会いたい人はいないということも同時に思い浮かんだ。
彼女はどんな格好をして成人式に望んだのかを想像した。駅前にいた一群と同じように振袖姿だろうか。だとしたら、どんな模様のものを着ているのだろう。髪型はお団子ヘアだろうか、ポニーテールだろうか。どんな着物でも、どの髪型でも、彼女は似合うだろうな、と思った。
そんな妄想に耽りながら、スターバックスに入った。わざわざ家から十五分も歩かなければならない駅まで出たのは集中して本を読むためだった。僕は家にいて本を読むのが苦手だ。家にいると母が意味もなく話しかけてくるために本に集中することができないからである。だから、母がいるときにどうしても集中して本を読みたいとき、僕は外にでなければならなかった。
今日中に大学のレポートを書くために何冊か本を読まなければならなかった。だが、集中しよう集中しようと心掛けるたびに、彼女の姿が頭に浮かんだ。イヤホンからは川本真琴が「できないできないできない」と甘い歌声を漏らす。僕はただ黙々と暖かいアールグレイを啜った。
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【22:56】 | 小説【雑記】 | Trackback (0) | Comment (0) | Top
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